君の虚実に恋してる

「でもまだ英語にはしてないんだ」

部長達のバンドは全て洋楽のコピーだったり自作の曲は英詩だったり、英語で歌うをモットーにしているバンドだ。

本人曰わく、格好いいから。なんだけど。

ちなみに部長はボーカル。ギターに畔上さんという大学生。ベースにわたしと同じクラスのひろゆち。ドラムに生徒会長のかっつ先輩。

美形揃いのバンドである。



「英詩難しくないですか?この間かっつ先輩の書いたの見たら全く意味分かんなくて」

「かっつは頭良いから言い回しも格好いいの。英語にするのも個人の癖が出て面白いけどね、かっつには勝てないと思うわ」

「わたしは部長の詩も好きですよ」

「いつ見たの!」

「ひろゆちに見せて貰いました」

「あのやろ~」

照れ笑いで憎まれ口を叩いた。
部長はもっと自分に自信を持てばいいのにな。

かっつ先輩は超人みたいだから比べると落ち込むけど。

でもわたしから見たら部長の方が数倍輝いている。


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