隣のあいつ
好きという感情はなくても、彼女はほしい。

そんな歳の俺たち。

年下よりも同級生の方が付き合いやすいしな。

「告られた。」

と遥に言ったら嫌味っぽく

「モテていいね。あたしなんて告られたことないしw。」

と、言われた。

告らてたことないのかよ・・・。

俺的に遥は可愛いと思う。

頭は人並みにいいし、背はスラッと高くて顔は綺麗系だ。性格は、意地っ張りだけど面白いし冗談は通じない。

そんな遥をからかうのが最近のブームだった。

だから俺は後で後悔する言葉を言ってしまった。


「なら、付き合う?」


遥はいかにも「は?」という顔つきだ。


「は?」

やっぱり・・・。


「・・・いいよ。」


小さな声で囁いた。顔を赤くしながら・・・。

冗談のつもりなんだけど・・・。

「は?マジで?」今度は俺が聞き返してしまった。

「どうするの?」

遥がまっすぐ俺を見て言う。

「俺はいいけど・・・。」

「あたしも・・・。」

沈黙・・・。

その時、それを聞いてる弥生がいることに気付かなかった。
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