年下の魔法
タッタッタッタッ
バン!
「ハァハァ、ただいまっ!」
「えっ?由羽愛?あんた学校は?」
「お母さん!お姉ちゃんは?」
「みき?みきなら部屋だけど…」
「ありがとう!」
あたしは走った。
「あ、ちょっと由羽愛?!」
呼び止められてぴたりと止まる。
「ごめんね、お母さん。私は今お姉ちゃんの命を救う事で頭がいっぱいなの!サボるのは今日だけですからどうか心配なさらずにっ それでは失敬!」
敬礼のポーズをびしっと決めて、再びお姉ちゃんの部屋へと走り出す。