年下の魔法


タッタッタッタッ




バン!




「ハァハァ、ただいまっ!」



「えっ?由羽愛?あんた学校は?」



「お母さん!お姉ちゃんは?」


「みき?みきなら部屋だけど…」



「ありがとう!」



あたしは走った。



「あ、ちょっと由羽愛?!」



呼び止められてぴたりと止まる。



「ごめんね、お母さん。私は今お姉ちゃんの命を救う事で頭がいっぱいなの!サボるのは今日だけですからどうか心配なさらずにっ それでは失敬!」



敬礼のポーズをびしっと決めて、再びお姉ちゃんの部屋へと走り出す。


< 10 / 23 >

この作品をシェア

pagetop