年下の魔法
「はいはいっ行けばいいんでしょ、行・け・ば!」
あたしは見るからに嫌そうな態度をとる。
「もぅ、そんな態度とらないで!ねっ?この新発売のお菓子あげるから☆しかも2こ!」
「えっ……まあ、しょうがないからもらってあげる!」
あたしはちょっと怒ってる雰囲気を出しながら言ってみた。
「…ゆうちゃん、そんな事いっても顔はにやけてるよ?」
「え?!」
私はつい、ほっぺをさわる。
あたし、にやけてなくない?!てゆうか、お菓子でつられるあたしってちょっと子供っぽいのかなあ……
でも食べたい…!
「まあいっか!じゃあ、そうと決まれば支度しなきゃね!はい、これお菓子☆」
そう言ってお姉ちゃんはあたしの手にお菓子をのせるとクローゼットをあさりはじめた。