年下の魔法
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「コートはこれで、由羽愛はピアスできないからこのイヤリング!で、この帽子かぶって〜、ブーツはこれだね!バックはこれでよし、っと。由羽愛、メイクできた?」
「う〜ん…」
…微妙。
というか、変!!
メイクかなり苦手だし!しかもぶきっちょだし面倒だし皆にいつも変って言われるからほとんどしないんだもん!
肝心のお姉ちゃんはあたしの顔を見ると、
「…なにそれ?!仕方ない!あたしがやってあげる」
と言ってちょっと嬉しそうにメイクをやってくれて、髪の毛もくるくるに巻いてもらっていると、もうあっという間に6:00!
「お姉ちゃん、大変!いつの間にかもう6:00だよ?!」
あたしは急いでお姉ちゃんに声をかける。
「え?!うっそ!!じゃあ、この服きといてよ!あたしも支度あるし、遅れるかもしれないから別々にいこ!7:00に北口の和輝の働場の近くのバーに集合だから!分かった?」
お姉ちゃんはあたしを心配そうな目で見つめる。
「分かった!大丈夫。ありがと、お姉ちゃん♪」
私はお姉ちゃんにお礼を言い、用意してくれた服に着替えて家を出た。