KILLER DOLL~君が教えてくれたこと~





「本当、何も分かってないんだな」





啓汰が俺をチラッと見る





…そんな不安そうな顔しなくても大丈夫だし





「もし、啓汰がヤクザの息子だったら?」





俺は姫華の目を真っ直ぐに見てそう聞く





「啓汰は啓汰





ヤクザの息子なんて関係ない」





…啓汰はそれを、目をウルウルさせて聞いていた





嬉しいのか、感動してるみたいだ





「じゃぁ、啓汰と付き合ってるのがヤクザにバレたら、お前が殺される、とかだったら?





啓汰はヤクザの息子というのを隠さなくちゃいけなかったら?





…これだったら、いくら彼女でも付き合ってるのを隠さないといけない理由は言えないだろ?」





啓汰のやめろ、という視線を感じながらそう言った









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