KILLER DOLL~君が教えてくれたこと~





保健室に着く頃には、女はすっかり機嫌を損ねていた



「あんなに笑わなくてもいいじゃん…」

口を尖らせてそう言った女に、


「いや……あんな顔をするお前が悪い」

と、つい言ってしまった



「……あんな顔?」


キョトンとして、首を傾げる



「目が点になってた」


俺が思い出して、少し笑いながら言うと、女は顔を少し赤らめた



「……先生いないね…勝手に使ってもいいかなぁ??」


保健室には、先生の姿がなかった



鍵は……開いてるみたいだ









< 32 / 356 >

この作品をシェア

pagetop