KILLER DOLL~君が教えてくれたこと~





啓汰が姫華のことをどれくらい好きなのか、俺が見てても分かる





姫華がいなくなるなんて、考えたくもないだろう





「助け…っ!





…そうだ……」





俺は、胸が締め付けられるような痛みを感じていた





そして、啓汰の口の端が上がったのが分かった





「…姫華が殺される前に、俺が死ねばいいんだ……





な、そうだよな!?」





俺は、啓汰が言った言葉に動けなくなる





何を…言っているんだ





啓汰は、俺の肩を掴み、縋るように言った





「なぁ、俺を殺してくれよ、鋼柳!!」





啓汰の目は真っ暗で、正気を保っていないのが一目で分かった





「殺せ、俺を!!」





…胸が痛い





啓汰は、俺を強く揺さぶる









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