Fortune Presenter
私は一人になりたいのだ。



「そんなこと
どーでもいいから、お線香上げさせて?」

「は?」

「俺、幸恵さんの部下なんだ。」




“幸恵”
と呼ばれたのは
紛れもなく、母親の名前で



部下だと言う男を
私は易々と部屋に招きいれた。



「幸恵さんから何か聞いてないの?」



その男は
意味深な瞳でこちらを見る。


まさか…
ウチに借金があって
この男から借りてたり?

いや、それはないか。
貯金の残高も十分にあったし。


もしや、政略結婚とか?


私まだ高校生なのに
こんな男と結婚!???


…ってそっちの方がないな。
お母さんは男勝りな母親だった。

“嫌なものは嫌”

そう言える人だった。

それに、お母さんは私の事を一番に考えてくれたんだ。
だから…
結婚相手とかは絶対無いな。
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