Fortune Presenter
「もう…大丈夫です。」


いっぱい泣いて
真っ赤な目で私は看護師さんをしっかりと見た。

嫌だけど

受け入れたくないけど

でも

これが現実だ。




受け入れなくてはいけない。




受け入れて
現実を見つめて
私は歩かなくちゃいけない。



それはすごく辛いことだけど

でも
これ以上甘えちゃいけないんだ。



「お母さん…」



私は冷たくなった母の手を握る。



「大丈夫だよ。」


そう私が言った時
母の手から力が抜け
私の手の中にお守りが落ちた。

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