Fortune Presenter
お葬式はあっという間に終わって

母と暮らしていた
アパートにいつもの静けさが戻ってきた。


「静かだなぁ…」


喪主を務めてくれた叔父さんも
帰ってしまい
本当に一人になってしまった。

叔父さんは好意で
私を引き取ると言ってくれたけど

でも
私は断った。

叔父さんが嫌いなんじゃない

叔父さんも
叔母さんも
優しくて大好きだ。



「でも…
甘えちゃいけないよ。」



私の所為で
迷惑を掛けたくなかった。



「私は大丈夫。」


母が死んだあの日から

毎日のように
自分に言い聞かせてきた。

大丈夫だ、と。


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