『縛』
車に乗り込んでも、
ニーノの言葉が、頭から
離れる事はなかった。
好奇心で、踏み込んでいい
話題とも思えず、
俺にしては、珍しく言葉が
出てこない。
ニーノと話した内容も、
聞かれたけど、
いう必要がないから、
ごまかした。
サラに、
気の利いた会話を
期待できるわけもなく・・・
ほんと、コイツ・・
こういうところは、
不器用だ。
それでも、よほど、
この空気が堪えたのだろう。
「どこ行くの?」
彼女が聞いた。
サラに聞かれて、
初めて行き先も
決めてなかった事に気付く。
ニーノに、
引っ張って行かれたサラは、
中々、部屋に戻ってくる
気配がなくて、
俺は、アイツに拉致られたと
完全に思い込んでいた。
困るだろうから、
バッグとコートだけは
届けてやろうと思って、
出てきたに過ぎない。
出てきてしまったから、
ドライブなんて
口走っただけで・・・
『行きたい所がある』なんて
口から出まかせだった。
それでも、
サラとなら、
行きたいと思ったのが、
この場所だった。
ニーノの言葉が、頭から
離れる事はなかった。
好奇心で、踏み込んでいい
話題とも思えず、
俺にしては、珍しく言葉が
出てこない。
ニーノと話した内容も、
聞かれたけど、
いう必要がないから、
ごまかした。
サラに、
気の利いた会話を
期待できるわけもなく・・・
ほんと、コイツ・・
こういうところは、
不器用だ。
それでも、よほど、
この空気が堪えたのだろう。
「どこ行くの?」
彼女が聞いた。
サラに聞かれて、
初めて行き先も
決めてなかった事に気付く。
ニーノに、
引っ張って行かれたサラは、
中々、部屋に戻ってくる
気配がなくて、
俺は、アイツに拉致られたと
完全に思い込んでいた。
困るだろうから、
バッグとコートだけは
届けてやろうと思って、
出てきたに過ぎない。
出てきてしまったから、
ドライブなんて
口走っただけで・・・
『行きたい所がある』なんて
口から出まかせだった。
それでも、
サラとなら、
行きたいと思ったのが、
この場所だった。