『縛』
どのくらい、
そうしていたのだろう。



私達は知らないうちに、
眠ってしまったらしい。



カーテン越しに差し込む光線は
朱色で、ずいぶん長い間、
眠っていたんだと知る。



肌ざわりのいいカーペットに
横たわって、私を抱いたまま、
彼も眠っている。


首筋にあたる呼吸が、
肌にピリピリと、
甘い刺激を与える。


喉の渇きに、耐え兼ねて、
唾液を飲んだ。


感じないんじゃない。


・・・むしろ、
逆なんだ。


少しの刺激にすら
反応してしまうから
より強いモノが、ほしくなる。


ホントに、私、
普通のセックスが・・・



できないんだろうか?




 
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