『縛』
美人って
怒るとものすごい迫力だ。

別に声を荒げた訳でも
ないのに。


「あのさ・・・
さっきのメモのひと、
知り合いなの?」

その後、
メモについて触れない、
佐伯さんに話し掛けた。

「鈴木さん・・
あれ、志央よ。」

「え?!何で会社の電話番号
しってるのっ?!
ってか・・・何で・・・?!」


苗字あんの?



あ・・・


そりゃ、あるか。


普通、あるよね。



それより、どうして
会社に電話したの?



ダメ、相当混乱してる。


「全く何考えてるんだろ。
なりふり構わずにも、
程がありますよねぇ。」

「なりふり・・って
志央のこと?」

だったら、そんな風に
見えないんだけど。


でも
そういえば


『今回余裕がない』って
いってた。


あれは、
気持ちの・・・事
だったんだろうか?


「もう、全然ないですよ。
ストーカー状態じゃない。」

それを、わかってんの
かしら・・・?
って、彼女はいう。


「・・・美穂ちゃん、
多分ねえ、志央との事は、
私が悪いんだよ。」

 


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