『縛』

「あんだけ、感じやすいのに
サラは、拒めるんだ。」


絶対、拒否しないって
わかってゆってる・・・。


何か、うまく操られてる
気がしないではないけど。


・・・いいかな。


素直になるのも。



「嫌な訳・・ない・・し。」


先刻の行為を思いだし、
恥ずかしくありつつも
自分の気持ちを肯定した。


「じゃあ、決まり♪」


何だか志央は、
無邪気に、楽しそうに
私を抱き寄せた。


ほんと・・・
こういうのって



悪くない。



モデル程度には
身長がある私でも
まだ、見上げなければ、
彼の表情はわからない。


その向けられた
柔らかな眼差しを
愛しく思う。


「好きだよ。志央。」

思わず、告げた気持ちに
彼の瞳が、
驚きの色を見せた。


何だか、可愛くて

背伸びをして、
首に腕をまわし、
私を翻弄する唇に
キスをした。