『縛』
面倒くさいなんて思わない。
今までみたいに。
一緒に進めるなら
そんな風には
思わないよ。
要約泣き止みかけた
彼女の目は、
すっかり腫れている。
「サラ・・・?
その涙目で
会社いくの・・・?
れも可愛いけど、
おまえ・・・平気・・?」
涙の痕を、
ペロッと舐めとる。
「休む・・・。」
彼女は会社に
病欠の電話をいれた。
・・・・週末の休みと
入れ替えるって言って。
・・・真面目なヤツ・・・
両方休んじゃえば
いいのに。
電話を切り、サラは
ホッと息をついた。
「嘘って・・嫌なんだ。」
彼女は苦笑した。
「俺には、
いつも本音でいいから。」
きったねーサラも、
ちっちゃいサラも、
イカレタお前だって
全部受け止めてやる。
そういったら
サラは、また泣き出した。
口先だけでしょ?
簡単にいわないでって
言って。
「志央は
何で、そんなこと
言い切れるの?
私は、あんな親の
子供なんだよ?!
一杯、馬鹿な事
してたんだよ?!
私だって、
きっと・・・同じ事
やっちゃうんだよ・・・
私も・・・
一緒なんだって・・・。
一緒なんだってさ・・・」