気付かない君に、
気付かない君に、
彼は足でボール操る。

右、左、右、左。

まるでボールが足にくっついているよう。

きっと彼は、

誰よりも練習をしたんだろう。

周りの人を抜かして

ゴールを決める。

その瞬間に

ピーッッ!!!

試合は終わりを迎えた。

ガクッとうなだれる相手チーム。

私の学校のチームはみんな手を天に上げ、

彼は宙に舞った。

『楽しそう。』

それが彼を見た最初の一言。
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