愛は要らない
呟いて、綾野は適当に本を引っ張り出す
「・・・?キャアッ!」
無理矢理引っ張り出したせいで、ぎゅうぎゅうに詰め込まれた本が飛び出した
「痛ぁ・・・」
頭にどかどかと落ちてきた、重い本
痛む頭をおさえて、綾野は本棚を見上げる
「ほこりが・・・。ゴホッ、ゴホッ」
まともに掃除していないのか、ほこりが舞っている
「最悪・・・。お風呂入ろ・・・」
髪や服についたほこりを叩きながら、綾野は書斎を後にした