愛は要らない
頭を抱えたまま、綾野はトイレを出る
手帳を閉じて、寝室の引き出しに押し込む
「確かめてみた方が、いいのかな・・・?」
今は、産婦人科に行かなくても、分かる方法がある
試したことはないが
「ここで一番近い薬局は・・・」
「綾野?何してるんだ?」
「キャアッ!!!」
背後から突然声をかけられて、綾野は持っていた財布を落とす
「どこかへ、買い物?一緒に行こうか?」
「い、いつからそこに・・・?」