愛は要らない
微かな香水の香りも
「明日はパーティーがあるって・・・」
「まぁね・・・。水をくれるかい?」
ため息をついて、綾野は立ち上がり、ペットボトルのミネラルウォーターを手渡す
「ありがとう」
「奥様に、ドレスを着させられたわ」
前髪をとめていたピンを外して、前髪が目にかかる
「貴方って、確かお見合いをするはずだったのでしょう?」
「あぁ。興味があるのかい?」
「興味はあるわ。貴方みたいな人と見合いをしようとする女性にね」