愛は要らない
サーモンピンク
今、人生で一番髪を巻かれていると思う
「可愛らしい奥様なのね、遥さん」
美容室のお姉さんにしては、色っぽすぎる
美脚が目に痛い
(あの女性とも、できてるのね・・・)
雰囲気から悟る
「できましたわ」
「やぁ、綾野」
腕組をして、綾野は遥を見下ろす
「そんなに見つめられると、照れるな」
「自惚れという言葉を、知っていますか?」
小声で囁きながら、綾野は遥に笑いかける