愛は要らない


遥にシャンパンを渡す青年が、面白そうに話しかける


「僕も、そのつもりだったよ」

「じゃあ、何で結婚したんだよ?そんなに良い女なのか?お前の奥さん」


シャンパンを口にして、人混みの中の綾野を見つける


「利害の一致、かな。・・・・・・少し違うけど」

「なんだよ、それ」


説明を求める友人に、遥はシャンパンを預けると、真っ直ぐに歩き出した




「まぁ、可愛らしいお嬢さんですこと。この方が、遥さんの奥様ですのね?」


< 26 / 331 >

この作品をシェア

pagetop