愛は要らない


「・・・・・・痛いッ」


床に座り込んで、綾野は痛みに耐える


「綾野さん、遥が怒って出ていったようだが、何が・・・」


丈之助が、寝室に顔を出す


「綾野さん!?どうした!?」


床にうずくまる綾野に気付き、すぐに駆け寄れば、すぐに危険な状態だと気づく


「・・・これはいかん。出血しておる!」


廊下に飛び出し、寝静まった西園寺家に不穏な明かりが灯った


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