愛は要らない
何から言うべきか
舞子の顔は、困惑していた
それが、綾野の心を深く悲しませた
「・・・・・・・・・・・・」
「・・・助からなかったのは、綾野さんのせいじゃないわ」
優しく、舞子が綾野に説明する
「仕方がなかったのよ。・・・綾野さんのせいじゃないわ」
「・・・・・・・・・一人に、してください」
「・・・・・・。そうね。そうするわ。・・・ゆっくり、休んで」
舞子は力なく微笑んで、病室を後にした