愛は要らない
迷えば答えに行き着くか
綾野の名前だけが書かれた離婚届
未だ、書くことも、破り捨てることもできない自分に、遥は情けなく思う
迎えに行くことも、別れを告げることも決めれない
こんなにも、自分は弱い
「専務。・・・倉木さんからお電話が・・・」
「・・・・・・・・・・繋いでいいよ」
暗い気持ちのまま、遥は電話をとる
「・・・・・・・・・はい」
『なぁに?暗い声ね』
電話の向こうで笑う楓に、遥は更に暗くなる