愛は要らない
「離して!!触らないで!!!」
全力で拒絶する綾野に、遥は悲しくなる
「そんなに・・・、僕のことが嫌いかい?」
「・・・嫌いよ!!大ッ嫌い!!!」
さすがに、遥を押し退けることは出来ないため、綾野は最後の抵抗とばかりに顔を背ける
「じゃあ、どうして指輪を捨てないの?」
「・・・ッ。す、捨てたわ、指輪なんて!!」
綾野は動揺しながら、遥の問いに答える
「お祖母さんは、捨てようとするだけで、捨ててないと言ったけど?」