愛は要らない


「じゃあ、どうするんですか?女性の扱いは慣れているんでしょう?」

「・・・・・・。こういう時は、もう眼中にない、ってことを分からせる必要があるんだよ」


真剣な表情に変わる遥


「あ、こっちに来ますよ」


話し声が聞こえたのか、女性がこちらへ歩いてくる


「綾野。妻の役目を果たしてくれるね?」

「は?」


肩を掴まれたかと思えば、抱きしめられた


「な・・・っ!」


驚いて、体が強張る


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