愛は要らない


「いろいろ言いたいことはありますが・・・」


呼吸が整ってきた


「一発、いいですか?」

「どうぞ」


──パァン・・・ッ


うっすらと、サーモンピンクに染まった綾野の頬と、叩かれてサーモンピンクに染まった遥の頬


「・・・容赦ないね」

「貴重なファースト・キスを、貴方のような男性にあげたんです。これだけで済んだんですから、むしろ感謝してください」


部屋の中に歩いていき、鏡の前に座る


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