愛は要らない
制服の時以外ズボンを履いていた綾野だが、結婚して以来スカートばかり
あげく、ヒールの高い靴に、イヤリングやネックレスは通常装備らしい
「夏目漱石、芥川龍之介・・・」
本棚に並べられた書籍を眺めながら、綾野はあぐらをかいている
元々、大学へ行きたいのも資格や何かが欲しいのではなく、単純に文学を学びたかっただけ
父親に、憧れていたのも、理由の1つだと思うが
「綾野さん?綾野さん~?」
「・・・・・・奥様。ここです」