愛は要らない
箸を手にとり、綾野は少し、動きを止めた
「ただ・・・」
「ん?」
「今の私は、貴方の【妻】だから、傍にいます」
綾野の言葉に、遥は一瞬真顔になって、またすぐに笑った
「そうしてくれると、嬉しいよ」
「・・・・・・次は、ハンバーガーとかがいいですね。こういう所は、食べた気がしないので」
綾野は苦笑しながら、箸をすすめた
「君の好きにしていいよ。君は僕の【妻】だからね」
遥は笑って、お酒を飲み干した