愛は要らない
純粋な愛
結婚してから、1ヶ月がたった頃
徐々に遥の外泊が増え出した
必然的に、綾野は一人で眠ることが多くなった
──コンコンッ
「はい」
「こんな時間に、ごめんなさいね?」
入ってきたのは、遥の母・舞子だった
「奥様・・・」
読んでいた本を閉じて、綾野はベッドから降りようとした
「いいのよ、そのままで」
──ギシ・・・ッ
舞子が、ベッドに座り、ベッドが軋んだ
「綾野さん・・・?」