愛は要らない


口がすべったかな、と綾野は少し早足になる


「ねぇねぇ!」

「ん~?」


声をかけられて、梨華が振り返る


「俺達2人、暇なんだ。一緒に遊ばない?」

「えぇ~、どうする?綾野」


梨華が肘で、綾野をつつく


「一応人妻なのよ?遠慮するわ」


苦笑いをして、綾野は歩き出す


「人妻?!えっ!マジ!?」


驚く2人を残して、梨華は綾野の後を追った


「言わなきゃバレなかったのに~!」


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