逢瀬を重ね、君を愛す
「あの…どちら様で?」
「…お前こそ何者だよ。」
初対面だというのに。
なんだろう。この差!!
そう思いながら、彩音は立ち上がり、男の子に向かい合う。
すると彼の視線は彩音の制服だった。
―――え?またスカート言われるのかな…?
薫に言われて彩音は折っていたスカートを戻していた。
短いとは言えない丈だ。
「……お前本当に何者だよ。」
彼の目に警戒の色が浮かぶ。
ここは正直に話した方がいいと考えた彩音は口を開いた。