逢瀬を重ね、君を愛す
「そ。陰陽。占いや術とか使って加持祈祷とか…」
「ほぉ!」
興味津々に薫の話を聞く。
いつの間にか、薫の隣に座っていた。
「それに清雅の父親は、稀代の陰陽師、安部晴明だ。」
「あ…それー!!!!」
安部晴明の名前に彩音が大きく反応する。
「そうだ!!安部晴明だ!!だから安部が引っ掛かったんだ!!あー解決っ!!」
いきなり
一人でペラペラ話す彩音に薫は目を丸くする。
「彩音殿は安部殿を知っているんですか?」
固まっている薫の代わりに蛍が彩音に疑問を言うと、彩音はうん。と大きく頷いた。
「知ってるよ!!だって、教科書に出てきましたから!!」
自信満々に答える彩音に2人はついていけない。
――教科書ってなんだ?