逢瀬を重ね、君を愛す
よく来る君は
☆・☆・☆
「………」
「よ、何?また帝居ないの?」
翌日執務室に居たらまた来た。
書物片手に入ってくる。
「…今日も来たんだ。」
「あのねぇ、帝に用事あったから来たのに彩音に会っただけで帰ったんだから来るだろ。」
あきれた様に言いながら彩音に書物を託す。
「それに、会いに来いって言ったの帝だし。」
部屋を見渡してる清雅に彩音は驚いた顔をする。
「…帝が呼んだの?」
「ああ。…よっぽど彩音の事を気に入ってるみたいだな。」
ぽんと頭に手を置かれる。
それよりも清雅に言われた言葉に、少し嬉しくなった。
「ね、帝が安部くんを呼んだら…私に関係あるの?」
そう質問すれば、どこか合点のいった清雅は維持悪く笑った。
「お前はまだ知らなくていいんだよ、ちびっこ。」
「は?ちっ…ちびっこぉ?!」
彩音は清雅の腕を掴んで叫んだ。
「ちびっこじゃないわよ!!」
「ちびっこで十分だろ、身長といい、中身といい。ぴったりだろ。」
そう言い切った清雅に彩音は震える。
そして力いっぱい叫んだ。
「うるさいっ!!このバカ清雅っ!!!!!!」