逢瀬を重ね、君を愛す
「いいよ、おいで」
悪態を正し、薫は彩音を招き入れた。
「あのね、2人ともお仕事お疲れ様って事で…はい!!差し入れっ☆」
そう言って彩音が差し出したのはピンク色の桜餅。
「へぇ…綺麗だな。」
感嘆する清雅に誇らしく自慢する彩音。
「でしょ、桜乃に教えて貰ったの。」
料理は彩音がこっちに来て、唯一成長した物だった。
「本当に上手くなったな。」
桜餅を食べながら、薫が誉める。
「えへへ、ありがとうっ!!」
嬉しそうに微笑む彩音を薫が撫でる。
そんな光景を眺めながら、清雅は出された桜餅にかぶりついた。