ビターチョコレート

「なんか、新婚みたい！」


おじやを慎一さんの前に出して、そう言った。


「はあ？お前も裕貴と同類か」


慎一さんは少し笑った。


「私も、真知子ちゃんと修司みたいにラブラブ新婚生活味わいたーい！」


「俺は、あの二人みたいになりたいとは思わんけどな。」


そう言っておじやをパクパクと食べる慎一さん。


「美味しいですか？」


「…んー。鼻詰ってるから味あんま分からんけど、食感はええわ」


食感…喜んでいいんだよね？とニコニコする私。


「はい、慎一さん！アーン！！」


「はあ！？自分で食えるわ！」


「いいじゃないですかー！新婚ごっこです！」


「そんなもんは、どっかのアホとしてこい！」


「えー。慎一さんとがいいですー」


「あーはいはい、分かったよ！」


…パクッ。


「キャー！」


「なんやねん！」


「本当に食べてくれたー」


「いちいちそんなんで喜ぶな！疲れるわ！」


そう言って、笑った。
私は、幸せです！ものすごく。