Dear 最愛の君へ



千嘉子『フラれたな、日和(笑)』


「フ、フラれたってあたしは別に……!」


菜夏『大体、日和はどっちが好きなん?』


「《どっちが好き》って…?」


菜夏『そのまんまの意味。
山崎くんとあの馬鹿、どっちが本命かってこと。』


と、なっちゃんの長い綺麗な指で女の子と楽しく喋っている七成を指す。


けっ。
また鼻の下伸ばして笑ってやんの!

あたしにはあんな笑顔で笑わないくせに!!


「どっちも好きやけど、そういう好きじゃない。

あ、やっぱ七成は嫌いっ!!」


うん、あんな女ったらしの悪魔野郎なんか大嫌いだしっ!!


千嘉子『……ふ~ん。
てか先聞いとくけど、それはあたしへの遠慮ちゃうよな?』


―――遠慮?


遠慮って………何?


千嘉子『別にあたし、《慧くん好き》言うてるけど、本気ちゃうから。
なんていうか~アイドル的な感じで好きなだけやし♪

それにあたしは慧くんより日和の方が好きだし~ww』


「チ、チカァーーー!!」


そう可愛い笑顔で言うチカが愛おしく思い、思わず抱きつく。


千嘉子『あーもう、抱きつかれるならイケメンがいいしー(笑)。』

と悪態を付きながらも、顔は綻んでいる。


もう、チカ大好きっ!!





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