Dear 最愛の君へ
慧『―――してるよ。』
「へ?」
自分のお喋り口を恨んでいるところに聞こえた、弱い掠れた声。
慧『いや……それは人それぞれやろ。』
人それぞれ……?
慧『そういう風に意識して、関係が崩れる幼なじみもおれば、一切そういう感情を持たない幼なじみだっているやろ?
人それぞれや、そんなん。
人がどういう風にこの先、どんな未来を望んで進めるか。
要は気持ち次第やろ。
《ずっと一緒にいたい》思たら、ずっと一緒にだっていれる。
……日和がもしそんな未来を望むなら、俺は叶えてやるから。
ずっと一緒にいる、傍にいる。』
―――嬉しさで、涙が、溢れた。