Dear 最愛の君へ
―――バタン。
あぁ。慧優しいわぁ……。
にしても……あの俺様。
なんやねん!!!
あれから10年の年月を経て、
あたし、風見 日和(かざみ ひより)、
椋本 七成(むくもと ななせ)、
山崎 慧(やまざき けい)の3人は
17歳、高校2年生になっていた。
10年も月日は流れたけど、あたし達の関係は変わらない。
ただの家が隣同士の仲のいい幼なじみ。
それ以上、それ以下でもない。
―――でも1つ言えるのは。
あたしはあの《やくそく》を覚えている。
信じている。
ただ……それだけ。