墜ちた道化師
2007年7月(序章)(うるは)
男は飢えていた


「退屈だ」


大学を卒業して1ヶ月して付き合っていた彼女とは別れた。


厳密にいえば振られたのだ。


22歳のこの男はひたすら愛されることに飢えていた


男は自分に自信が持てないタイプだった


うるは…源氏名見たいな名前だがこれが男の本名だ。
「でかけるか」


うるはは、満たされることない飢えを満たすために今日も夜の町に繰り出した。
< 1 / 7 >

この作品をシェア

pagetop