陽だまりの午後 ~れおん・マロン・ポン太 ある1日のお話~
ふたを締め終えると、さとみさんは振り返った。

「今日は、みんな勢揃いだねぇ。あんまり、長居してると、ご主人さんにしかられちゃうよ。」

ミチやイチロー、マリネの方を見ながら、そう言うと、さとみさんはボクの頭を丁寧になでてくれる。

ボクは、静かに目を閉じた。

『れおんだけ、いいよな。オレもおよばれしたいよ』

ふてくされたようにそう言うイチローに、ボクは目をゆっくり開いた。

『しかたないじゃないか。ボクは、いつもおばあさんのお手伝いをしているんだ。そのお礼に明日きてくれと言うものだからさ。ボクは、別にいいと答えたんだけどね。』

「じゃーね、れおん。詩織によろしくね。」

さとみさんは思う存分なでてくれた後、立ち上がり、手を振ってお店の中へと入っていった。



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