陽だまりの午後 ~れおん・マロン・ポン太 ある1日のお話~
❦空はとても澄んでいて………。 〜マロンについて〜
このゲージから、今すぐ飛び出したい。
この大空を見ると、いつも決まってそう思った。
何を願ったわけでもない。
ただ、人間がいう『自由』というものがあるのなら。
アタシはこの羽根があってもなお、まだ飛び出せないでいることに少しの期待を膨らませながら、いつもその機会を伺っている感じだった。
『―――眩しい・・・』
いつしか、アタシは目を細めていた。