陽だまりの午後 ~れおん・マロン・ポン太 ある1日のお話~
―――いいけど、どこ行くの?
『海なんかでもいいよねぇ』
―――それだったらいいよ。お弁当持っていく?
オレは、心なしか少しワクワクした。
ほころぶ顔が、何とも言い難い自分を思ってしまう。
こんなオレじゃないのに・・・。
『ちょっと早起きしないとね。お弁当作らないと』
―――楽しみだね。
明日が晴れてくれることを祈ろう。
眠い目を閉じて、オレは大きなあくびをしてみた。
―――・・・眠いな。今日はずっと寝てたい・・・。
でも、そうはいかないよね。
だって、今日は約束していた佑衣とのドライブの日なんだし。
―――佑衣はいつ起きてくるんだろ。退屈だよ、ホント。眠れない分、ね。
オレは重い体を起こして、乾いた喉を潤すべくしてお水を飲んでみた。
―――・・・お腹、空いたなぁ・・・。
今、何時だろ。
時計の針が6時を指しているのを見届けてから、オレはいつもの場所へと足を運んだ。