陽だまりの午後 ~れおん・マロン・ポン太 ある1日のお話~
ソファーを乗り越えて、出窓に飛び乗る。

窓辺から見えるのは、まだ閑散としている辺りの風景だけだった。

―――・・・。

深い意味はないけど、何となくすべてにおいて思える何かを感じた。

いい意味でも悪い意味でもあるけど。

雀が一羽、出窓の隅に舞い降りた。

何かを言いたがりな雀を見て、オレは一言呟く。

―――・・・話せないよ、どう考えても。何が言いたいの?

雀がキョロキョロ辺りを見回した。

心なしか、中へ入ってみたい気持ちでもあるように感じた。

窓が開いていれば、まず入ってこれたのにね。

オレの思いとは裏腹に、雀が何かを発してその場を去った。

―――また、来るよ。

そんな感じだったかもしれない。

今度は、窓があいていればいいよね。

佑衣に相談してみようかな。

『あれ?ポン太、もう起きてんの?早いね』

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