不機嫌な彼
「…な、なんで告白するなんて…」
あたしはさっきよりも小声で言った
「だって…うちらもうすぐ2年になるんだよ?
そしたらさぁ…クラス替えだってあるじゃん?
クラス離れちゃったら
もうしゃべったりできないじゃん…」
「…ふーん…」
ななは高田のほうをちらりと見ながら言う
聞こえないくらいな小声で
まぁ、ここから高田の席は離れているから
聞こえてないと思うけど
…そうなんだぁ…
かかわりかぁ…
ななと高田はいつも少し
しゃべってるのが見たことあって
しゃべった日はずっとその話をしてた
「…告白かぁ…」
今まで告白なんてしたことないなぁ…
ってか今まで好きとかあんま
思ったことないなぁ…
「…ん…」
窓からは暖かい風
グラウンドからは男子の太い声と
女子の高い声
…先輩いるかなぁ…
少し窓からのぞくとすぐに見つけられた…