ふたりの願い



馬鹿みたいに 悩んでた



臆病な僕は


この選択に決着をつけられなかった



考えてるうちに 丘が見えてきた

いつもどおりのはずだった



ただ 違うのは


「来てくれたんだ」

声がない 笑顔がない



「約束だからな」

言えないじゃん



普段の天然丸出しな

ぽけ―じゃなく


ぼ―っと 月をみていた


満月だ


すごく 綺麗だった


たぶん 綺麗 って漢字は

この時のため 作られたんだな



なんて 心から思った




とりあえず いつものとこに


腰掛けて



なにも言えずに


月を眺めてた







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