秘密の生徒会探偵団☆
トントン
「どうぞ。」
中から聞こえる優しげな声。
「失礼します。」
「おぉ、岩瀬くんか。
失踪事件、ずいぶんてこずっているね。」
「申し訳ありません。
予想外のことが多く、まだ事件が解決していなくて……。」
「いやいや、謝ることはない。君たちは歴代の探偵の中でも特に優秀だ。
そんな君たちがてこずる事件ならそうそう簡単に解決するもんじゃないよ。
で、1つ聞きたい。」
「はい、なんでしょうか?」
「長畑きょうこ、だったかね。
先ほど容疑者として逮捕されたのは。
君はあれをどうおもう?」
やっぱり……この人も不審に思ったか。
「はい、まず逮捕状がでて逮捕されるまでがあまりにも早いんです。
ほんの少し前まで彼女とは会っていたのですが、その間に彼女が容疑者とうたがわれるようなことはなく、事情聴取も今回が初めてです。」
「なるほど……
公にはなっついないようだが、彼女は今生徒会室にいるのかね?」
「………はい。」
そう答えると学園長は一瞬考えこむような顔つきになった。
「彼女を私のところにつれてきてくれ。」