秘密の生徒会探偵団☆
「あのっ。」

「ん?」


先輩だったらこの事件をすぐに解決できるかもしれない。



「あ。そーゆーのは反則。」

「え?」




あたし……何にも言ってないのに……。






「顔に書いてある。
俺達なら事件を解決してくれるかも知れないって。」



「…………。」


「矢井田、もっと自信持てよ。

俺らが担当した事件だって、すぐにわかったわけじゃねぇよ?


地道に考えて考えまくった結果だ。
こんなとこでしょげてたら後味わるいぜ?」




そういった先輩は座っていたベンチから立ち上がった。





「お前らのことを頼ってくれるやつがいるじゃん。

最後まで投げ出さずにやれよ。」








にこっと、太陽のような笑顔を向けた先輩は、そのまま剣道場にむかって歩き出そうとした。



















「あ、そーだ。」


ピタリと立ち止まる先輩。



「俺んちのどーしようもない部員達も、矢井田のこと頼ってっから。
早く部活来いよ。」






……………。





頼ってくれてる人がいる………









あたしは、頼ってもらえてるんだ………。






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