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呼び出し
翌朝
「琴菜、朝!起きろ」
何回目だろうか…。いい加減起きて欲しい。
昨日は結局康太の部屋に寝かせたが、今日も普通に学校がある。
あと30分ほどで家を出なければ電車に間に合わない時間だ。
「……んーがっこう?」
そう言って再び布団に潜りこんでしまった。
いつもそうだが、琴菜は朝に弱い。
この日もそうだと思ったが、昨日の事を思い出した。
「今日休む?テスト気になるなら貰ってくるけど」
「……ん、いく」
テストの一言に反応してむくりと起き上がった。
「せーふく、ない」
昨日菜月が洗濯した制服を黙って渡し、部屋を出る。
結局昨日は何があったか詳しく聞き出せなかった。
突き落とされた、なんて全く穏やかじゃない。それに琴菜が泣くなんて本当に久しぶりだ。
このままほっといて酷くなったら困る。
なんとかして今日中に聞き出さなければ…。